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乙妻山報告
通算山行
No.274A
報告者
長岡浩一
年 月 日
2004年3月13日(土・晴→雪)
二万五千図
高妻山
山  名
唐松岳(2697m)
体力度=5(日帰りは結構大変)  技術度=5(上部のシール登行が問題)  危険度=4    
(滑落など)  自然=3月は天候の激変
日帰りの乙妻山はハードそのもの
コースとタイム
起床3:35−戸隠大橋5:00−尾根取り付き5:50−佐渡山鞍部6:45−氷
沢川7:10−乙妻山11:05〜30−氷沢川12:30−佐渡山鞍部14:00−
戸隠大橋15:20−白馬栂池(泊)
標 高 差
上り=戸隠大橋:1140m〜佐渡山のコル:1580m=約440m  
   =氷沢川:1440m〜乙妻山:2318m=約878m
   =氷沢川:1440m〜佐渡山のコル:1580m=約140m
 計=1458m
下り=上りと同じ
参 加 者
後藤隆徳(57)=厳しい山だった。でも、一人はちょっと寂しかったね。
長岡浩一(44)=情け無いのひとこと。ハードな山行するには、2週に一回は 
           山へ行かないと体力の維持ができない。
加藤秀子(54)=やっちゃいました!まさかの「スキーを忘れるなんて」(トホ 
           ホ)こんなこともある?!(あるある!)
池田幸子(54)=なかなか、思う様に滑れませんでした。

 富士インターで秀子と浜松労山の池田さんが合流。日曜日私は仕事で先に帰るため、2台で出
発。予定していた万太郎〜毛渡沢は、天気がいまいちの為、乙妻山に変更。上信越道信濃町イン
ターを降り、戸隠大橋を過ぎたドライブイン付近でテン泊。秀子がスキー板を忘れてきたことに気
付き大騒ぎとなる。軽く一杯やり寝た。
 戸隠大橋の駐車場では、2台の車がいて出発するとこであった。ヘッドランプで支度をし我々も
後を追う。黒姫山へ向かう林道を行く。雪はガジガジに凍っていて、秀子はアイゼンのツボ足だ
が、ほとんどもぐらない。途中林道は左へ分かれるが、まだ暗く雪原になっていてわかりにくい。す
ぐ橋を渡り緩く登っていく。
 スノーブリッジになった所で川を渡り、急斜面の登りとなる。佐渡山と1678mピークとの鞍部へ
の尾根だ。ようやくヘッドランプをしまう。ジグザグに樹林の中を行く。尾根を忠実に行って、鞍部
の佐渡山寄りに出る。風無く好天。高妻山が戸隠スキー場の方から見るピラミッド型と違い、横に
広い。
 シールを外し、私とタカノリは先行する。カリカリの佐渡山南西斜面をトラバースしながら高度を
下げ、3つ沢を横切り、川へ下りる。硬い片斜面で左足が疲れた。再びシールを装着し、渡れそう
なスノーブリッジを探して対岸へ渡る。そこには、地図に無い林道が通っていた。後続はどの辺か
とタカノリがホイッスルを吹くと、すぐ下の河原で秀子の声が。ええっ、速い!スキーの池田さんよ
り速い。ここで池田さんを待ち、引き返すとのこと。
 崩壊地を過ぎて、林道から左の広い谷間へ入って行く。乙妻山北東斜面が見えてきた。地図を
見るとなかなか手強そうな斜面だが、とてもなだらかに見える。しかし、登るに連れ、地図通りの傾
斜となってくる。風も出てきて、頂上に雪煙が舞う様になってきた。オーバーズボンをはく。
 タカノリは歩くのも速いが、支度も速い。支度の遅い私は、置いていかれるがいつも徐々に追い
つく。しかし今日は少しずつ離れていく。最近ハードな山行をしてないし、前回の山行から3週間あ
けてしまった。足がなまってしまっている。
 スキーアイゼンを効かせて登るが、硬い急斜面でそれも厳しくなってきた。右ストックは手首に縛
っただけなので、踏ん張りが効かず、怖くなってきた。キックターンはとても怖い。大きな岳樺のと
こまで来ると、タカノリが階段下降で下りてきた。斜面が硬くてルート変更している。私にはシール
登行は無理だと考え、板をザックに着けアイゼン装着。ところがスキーでは硬い雪面も、つぼ足で
はクラストが割れて膝下までもぐる。思い切り踏ん張ったとこで割れる最悪のクラストのラッセル。
スキーの威力を改めて感じる。
 時々背中の板が風にあおられ、バランスを崩す。雪粒のビンタもくらう。一人ラッセルは進まず、
登頂はあきらめる。57歳のタカノリに44歳の私が負けて悔しいったら。しかし、タカノリが下りてくる
迄は登り続けよう。頂上は猛烈な風が吹いている様で雪煙の動きがとても速い。妙高・火打が見
えていたのに、急速に天候が悪化してきて、時々ガスに包まれる。行き違っては困るので、左を気
にしながら登ると、左下150m位にいた。お互い確認し、滑降に移る。2150m位かな。悔しい
が、登頂記はタカノリにバトンタッチ。
 滑り出すと、どうやって降りようかと思うほど足が疲れている。吹雪になってきた。途中から最中
雪に苦労し、ヘロヘロで林道に着く。途中1パーティすれ違っただけだったが、林道には10人位い
たか。皆撤退のようだ。
 シール装着。べチャ雪が降る中、川に沿って佐渡山側斜面を鞍部をめざし登り返すが、だるい
のなんのって。鞍部でやっと登りから開放され、滑降。尾根の雪は、クラストが緩んでまあまあ滑り
やすかった。朝渡ったスノーブリッジの所で、ビールで乾杯。情け無い気持ちで飲むビール
は・・・、でもやっぱりうまかった。

後藤の記録・・・

 浩一は不調なので飛ばす。で、ないと誰も上れなくなる。上部はカチカチの斜面で厳しい上りだ
った。乙妻山に上るのに、本来は高妻山とのコルから行くが、時間も無いので直接、頂に向かう。
傾斜が強く、風はますます凶暴になってきた。果たして上れるか一抹の不安が去来する。岳樺・這
松を掴み、かじくり上る。物凄い風が咆哮する。
カチカチの斜面で後ずさりしたり、ふくらはぎがギリギリのパホーマンスを繰り返す。やっと、向こう
の景色が見えると乙妻山は目前だった。
 帰りは更に厳しい上り返しだった。が、峠からの滑降はゴキゲンでした。