TOPへ戻る  日向八丁尾根へ083
八丁尾根報告@
通算山行
No.265d
報告者
後藤隆徳
年 月 日
2003年10月10日(金)夕〜12(日)
二万五千図
韮崎・甲斐駒ヶ岳
山  名
甲斐駒ガ岳(2996m)日向八丁尾根
体力度=6・非常に厳しい(五合目まで下って) 技術度=4・やや難しい 薮漕度=5・結構ある
道標=鋸稜線までない 展望度=特に駒が素晴らしい
松濤 明の足跡を訪ねて
コースとタイム
10日=事務所16:00−竹宇神社20:00(泊)
11日=起床2:00−日向山ゲート発3:45−六合石室13:45−駒ガ岳15:55
−七合16:55−五合小屋18:00(泊)
標 高 差
上り・日向山ゲート〜駒ガ岳=約1900m(ただし、長い)
下り・駒ガ岳〜五合小屋=約700m
参 加 者
CL・後藤隆徳(56)=まあ、人間って歩けるものだ。
食料・加藤秀子(54)=憧れの尾根。松濤に同化出来た。
地図・長岡浩一(43)=素晴らしい山。3月にまた来たい。

 考えていた。出来れば竹宇の駒神社から上りたいと。完璧な八丁尾根にしたかった。しかし、ここか
ら日向山ゲートまで標高差は400mあった。
 今回の山は労山の「山梨山の会」雨宮さんが昨年上った記録を参考にした。昨年、雨宮さん達は日
向山ゲート発4:00で六合石室着16時過ぎだった。そんな時間が掛かるのではと結局、私達も日向
山ゲート発となった。
 荷物は全員15Kg位。暗い林道をランプで錦滝に向かう。滝から急登をしのぎ、途中、バイパスをし
て日向尾根に出る。

 南の変な風が強い。鞍掛山分岐まで昨年の忘年山行で上っているので、よく分かっていた。そこか
ら大岩山に向かう。途中、テンカラ林(天然の唐松林)があり、山梨県の説明板があった。踏跡は綺
麗でしっかりしている。
 三角点のある大岩山に到着。林間に甲斐駒が圧倒的。右に延びる鋸岳稜線上に烏帽子岳がピョン
と尖っている。ルートは一旦ここで尾根を下る。まだまだ、駒までは長い。
 わずかな踏跡を辿り、大岩山を下る。ここは懸垂下降がある。20m、3回で基部に着いた。垂直の
岩壁ではないので、初心者でも難しくない。ただ、ザイルのセットは立木を利用するが、変な位置なの
で慎重さが必要。最後の木には青いシュリンゲが掛かっていた。これは雨宮さんの報告通りだった。
落石が結構、多いので注意。
 浩一も問題なかった。イワカガミがある基部で大休止。まだ時間は早い。ここから薮っぽい尾根を
進む。右下の中川方面で河川工事の音がした。皆の知らない所で大規模な「公共工事」が大々的に
行なわれている。
 一旦、下り烏帽子岳の上りに掛る。「薮漕の大好き」な加藤が先頭に立ち飛ばすので、後ろの二人
は中々、きつかった。

 しかし、流石の烏帽子岳も足下になり、背の低いハイマツを掻き分けると、「中ノ川乗越」の鋸岳縦
走路を示す道標があった。事実上、「日向八丁尾根」はここで終わった。ここから、六合石室に向か
う。
 石室は懐かしかった。数年前、会で鋸縦走以来である。古くは20歳頃まで遡るが・・・。石室着が1
4:00前だったら、「駒を越そう」の約束通り、再び絶頂に向かう。やや、足が重かった。標高差で行
けば2時間だろうが、約3時間掛って駒頂上に達した。既に陽は西に傾きかけていた。明日の悪天候
を予想してか若い女性が二人いた。
 やっぱり下りは楽だ。簡単に七合の小屋に到着。明日、雨でテン泊は避けたい所だが、連休で避難
小屋は満員。既に「眠りモード」の先客は全員迷惑顔。本館もやっぱり満員。小屋のオヤジにロング
缶3本と鶏肉のツマミを土産に五合小屋を薦められた。水とビアで更に重さを増したザックで五合に
下る。

 「30分で行ける」はヨレヨレで50分程掛った。途中から久しぶりの夜間行動だった。しかし、五合の
小屋は無人で素晴らしく快適だった。かつては名物オヤジがいた小屋だったが、今は壁は傾き、入り
口の戸も閉まらなかった。だが、私にはこの何も無い佇まいが、何とも言えなかった。そう言えば、や
っぱり相当昔だが清水君と黄蓮谷をやった時もここだった。
 酒は沢山あった。ロングビール三本、梅酒500ml、日本酒500ml、ウイスキー500ml、紹興酒5
00ml。だが、疲れすぎた体には強い酒はきつかった。梅酒のお湯割りが一番だった。そして、夕食
もそこそこ、20時に寝てしまった。長い一日だった。

追伸 戸外の便所は既に傾き使用できなかった。当然だが三名共、翌朝の大は背負い下ろしまし
た。

0311富士山
0311富士山